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歯周外科治療とはどんな治療か。

歯周外科治療とは、『手術』そして、3つの目的に分けられます。
1、 フラップ手術=汚れの徹底清掃
2、 歯周組織再生療法=崩れた土台を作り直す工事
3、 歯周形成手術=見た目の改善を主目的に、外壁を修復する

[フラップ手術]
1、 歯肉の切開
2、 歯肉を切開して歯槽骨から剥がす
3、 歯根についた歯石などを除去
4、 歯根面を滑らかに仕上げ、歯肉を元に戻して縫合する
フラップ手術とは、スケーリングやルートプレーニングの処置で取りきれなかった歯周ポケットの奥深くにあるプラークや歯石、歯肉を切り開いて綺麗にとり去ります。歯根表面をきれいにし、歯周ポケットを浅くするための治療です。 歯周病の進行度は関係なくプラークや歯石の除去をメインにした歯周基本治療を先に行います。歯周基本治療をおこなえば歯と歯肉はくっつき、歯周ポケットを浅くすることができます。
しかし、奥深く入り込んでしまったプラークや歯石は外側から取りきれず、残ってしまい歯と歯肉はくっつきません。そこで効果的なのが[フラップ手術=歯肉剥離掻爬手術]です。歯周基本治療をおこなっても歯周ポケットが5mm以上残って歯石が残っている場合はフラップ手術を検討します。
局部麻酔をしたのち、歯に沿って切開して歯肉を切り開き、歯根を露出させた状態にしてスケーリングやルートプレーニングします。外側からでは届かなかったプラークと歯石を綺麗に取り去ったのち、歯肉を元に戻して縫合します。フラップ手術は徹底的に清掃ができる反面、治療後に歯肉が下がって歯が長くなったように見えます。とくに前歯は下がりやすいため、リスクも十分理解した上で手術をおこなってください。

[歯周組織再生療法]
歯槽骨が吸収されてしまっている場合は歯槽骨を正す歯周組織再生療法をおこないます。 歯周基本治療やフラップ手術で歯周病の原因細菌が潜んでる汚れを綺麗に取り除いた場合、歯周組織の炎症は改善していきます。フラップ手術だけでも70% 程度は回復が見込めます。
しかし、すでに歯槽骨が吸収されるなどの歯周組織の破壊が進んでしまっている場合、汚れを綺麗に取り去ったとしても破壊された骨まで完全に回復することはありません。骨がしかっりしていなければ、歯は安定しないため、最悪抜歯になることもあります。そこで破壊された土台となる骨を作り直すために歯周組織再生療法をおこなう場合が多いです。

[GTR法とエムドゲイン法]
現在おもにおこなわれている歯周組織再生療法はGTR法とエムドゲイン法の2つの方法です。フラップ手術で歯肉を開いて歯周ポケット内にあった歯石を取り去ると、歯と接する骨の部分は溶けて隙間が開いた状態になります。歯周病の原因は除去されているため、ここ歯肉が再生されます。実は歯槽骨も再生するのですが、歯肉の増殖スピードの方が圧倒的に速いため、歯槽骨が先に再生される前に歯肉が再生されてしまい、骨が再生するスペースがなくなってしまいます。 そこで『GTR法』では人工膜で壁を作って、歯と失われた歯槽骨の間にスペースを確保します。膜で覆われたスペースは、歯肉は入り込めないため、歯槽骨が再生されます。
もう一つの『エムドゲイン法』はエムドゲインというドロリとしたゲル状のタンパク質を露出した根表面と吸収されてしまった歯槽骨に塗ります。歯肉の再生が抑制されるだけではなく、エムドゲインのタンパク質が歯根部の細胞に働きかけ、歯槽骨が再生されるのです。 どちらの歯周組織再生療法も、手術を受けた直後から始まり、個人差はありますが半年以上経過すればエックス線写真で骨の再生を確認することができます。再生した状態を維持するためには、毎日の患者さん自身のセルフケアと歯科医院での定期的なメンテナンスを受けることが大切です。

[GTR法とエムドゲイン法、どちらがいい?]
どちらも期待出来る効果や治療の条件は一緒になります。しかし、GTR法は技術的に難しく、効果が歯科医師の軽量や経験に左右されやすいという面があります。主治医がどちらを得意としているのか、費用、アフターケアなどについて説明を受けてください。 なお、エムドゲイン法は大学病院を中心とした一部の医療機関は『バイオ・リジェネレーション』という名で、検査など保険が認められる先進医療として実施しています。

[再生治療ができない場合もあります]
再生手術が見込まれるのは中等度まで。重度では歯槽骨の吸収が進み過ぎている場合は、骨の再生はあまり期待ができません。そして、体を切る『手術』になるため、全身状態が悪い人は受けることができません。歯周病では、重度の糖尿病や心筋梗塞など持病を持っている人が多いのですが、持病を隠して手術を受けてしまうと、出血がとまらないなどの思わぬ事故につながります。きちんと持病を伝えて、歯科医師と治療方針を話し合ってください。なお、喫煙者はしないひとと比べると、歯槽骨が再生しにくいことがわかっています。

[歯周形成手術]
歯周病では病気が進行したり治療をうけたりすることで見た目に支障をきたすことがあります。歯周形成手術はこうした歯肉の見た目を手術で改善していきます。笑顔を重視する欧米では50年ほど前からおこなわれていて、日本でも広がりつつあります。見た目の悪さが患者さんの精神状態に大きな影響を及ぼしているケースもあります。歯周形成手術をおこなうことにより、笑顔に自身がつき、とても明るくなる患者さんも少なくないです。また、歯肉の形を整えることで、患者自身がおこなうセルフケアもしやすくなる効果があります。
よくおこなわれるのが、歯肉が下がり長くみえる歯を治す『根面被覆術』です。局部麻酔をして、口蓋から切断した歯肉を、歯肉が下がってしまった部分に移植する手術で、1時間ほどで終了します。ただし口蓋の歯肉が薄い人はこの治療ができません。